入れ籠の家
前面道路が「くの字」に折れているので、それにならって左右2つの棟が斜めにドッキングしている外観。右がLDKと主寝室で構成された4.6mもの天井高がある平屋の棟。左がガレージと子供室のやや低めの2階建て。平屋のほうが背が高く、2階が低くなっている所が面白い。
玄関を入ると、すぐに階段とLDKの広い空間が目に入ります。LDKは、約40帖、天井高4.6mの大ホール。その中に、主寝室、収納、キッチン、浴室、水回りなどを、入れ子状に配置。これは、省エネ性能を上げるため、熱損失の大きい窓を減らすことが目的。トイレはもちろん、脱衣室、浴室、キッチンなどの窓を全てなくし、その各室に開けた天井開口部から、大ホールの明かりを共有しています。
高耐震、高断熱な住宅を追求すると、開放感や豊かさ、自由度などが失われてしまう、とおっしゃる方もいますが、そんなことは絶対にありません。工夫や技術、設計レベルが高ければ、両立は不可能ではありません。この住宅は、「超」がつくほどの高性能住宅ですが、開放感や楽しさ、自由度、デザイン性なども決して失われていない素敵な住まいになったと自負しております。